Band-in-a-Box Mac 版 バージョン33 マニュアル
第11章 オーディオ機能
オーディオの設定
環境設定ダイアログの【オーディオ設定】ボタンを押すと、オーディオトラックを再生または録音するための装置や、オーディオトラックの出入力モードなどを選択できます。
現行ソングのオーディオの出入力モード:オーディオの出入力モード(ステレオかモノラル)を現行ソングにおいて選択します。
新規ソングのオーディオの出入力モード:オーディオの出入力モード(ステレオかモノラル)をプログラム全般的に選択します。
オーディオ録音するチャンネル:オーディオの録音時にどのチャンネルのデータをどこから受けるかを設定します。両方、左だけ、右だけ、の選択ができます。もし、現在トラックがモノラルの場合に両方を選ぶと、左右のチャンネルが1つのチャンネルに併合されます。
ソングを開く際に関連オーディオファイルが見つからない場合は通知する:有効の場合、ソングファイルを開く際にそれと同じ名前のオーディオファイルが見つからなければ、知らせてくれます。
オーディオ装置の選択:オーディオを再生するための装置や、オーディオを録音するための装置を選択するダイアログを開きます。
デフォルトの装置を使う:有効の場合、お使いのシステムの設定(システム環境設定>サウンド)に従った装置が自動選択されます。 システムの設定とは別の装置をBand-in-a-Boxで使いたければ、このオプションを無効にし、選択肢の中から装置を選びます。 低品質の入力デバイスと接続しない:有効の場合、Band-in-a-Boxは低品質の入力デバイス(AirPodsなどのBluetoothデバイス)と接続しません。接続すると、オーディオの入力時にオーディオの出力の質が低下する可能性があるからです 。 |
オーディオファイルを開く
以下のいずれかの方法でオーディオファイルを開けます。
・ 上部ツールバーの【開く+】ボタンを押し、「オーディオファイルを開く」を選択
・ ファイルメニュー>ファイルを開く>オーディオファイルを開く
・ ショートカットキー [S][S][1][0][return]
オーディオファイルを開いたあとに、上部ツールバーに表示されているスタイル名をクリックし、メニューの「スタイル有効」からチェックを外すと、伴奏トラックを生成せずにオーディオファイルだけを聞けます。
オーディオファイルのピッチを維持して、テンポを遅くしたり速くしたりして再生できます。ゆっくり再生すると、オーディオを解析する際に便利です。速度は上部ツールバーの【相対速度】ボタンで変更できます。ショートカットキー[control]+[-]は半分の速度で再生し、[control]+[=]は通常速度に戻します。
オーディオファイルをインポート
現行ソングの指定のトラックにオーディオファイルを取り入れることができます。
まず、以下のいずれかの操作を行います。
・ 上部ツールバーの【インポート】ボタン を押し、「オーディオファイルをインポート」を選択
・ ファイルメニュー>インポート>オーディオファイルをインポート
・ オーディオメニュー>オーディオファイルをインポート
・ オーディオファイルをFinderからドラッグし、Band-in-a-Boxにドロップ
オーディオファイルのインポートダイアログが開いたら、宛先トラックやインポート先の位置を指定し、既存のオーディオを併合するか上書きするかなどを選択します。オーディオファイルがAcidデータやAppleループデータを含んでいる場合は、オーディオファイルのテンポを現行ソングのオーディオの土台として設定することもできます。
オーディオテンポの均等化
一定のテンポで録音されていないオーディオファイルがある場合、すべての部分が同一テンポで再生されるように調整できます。この処理を「テンポ均等化」と呼びます。テンポ均等化を行うことで、オーディオと伴奏トラックの同期再生を実現できます。
オーディオファイルを開いたあと、横ツールバーの【ACW】ボタンを押して、オーディオコードウィザードを起動します。
オーディオファイルを再生し、小節線の場所を見極めます。そして、【小節線を入力】ボタンまたは[L]キーを使って小節線を入力します。
すべての小節線を入力し終えたら、【テンポを均等にする】ボタンを押します。
オーディオをステムに分離
複数の楽器が録音されているオーディオファイルを楽器ごとに分離し、個別のトラックとしてソングに取り入れることができます。この処理は「ステム分離」と呼ばれ、高度なAIおよび機械学習技術を用いることで、音楽制作における柔軟性と創造性を大きく向上させます。例えば、お気に入りの楽曲からボーカルだけを取り入れ、伴奏トラックを自動生成して、独自のアレンジを施すことができます。
さらに、ステムに分離したあとに、それぞれをMIDIに転写することもできます。MIDI転写とは、オーディオデータを解析して、音程やタイミングなどの情報をMIDIデータとして書き出すことです。MIDIデータによって、楽譜を表示したり、ギターウィンドウやピアノウィンドウなどで演奏を視覚的に確認したり、ノーテーションウィンドウやピアノロールウィンドウで編集したりできます。
これらの機能を使用するには、下記のいずれかの方法でダイアログを開きます。
・ 上部ツールバーの【開く+】ボタン を押し、「オーディオファイルを分離し個別トラックとして開く」を選択
・ 上部ツールバーの【AI】ボタン を押し、「オーディオをステムに分離」を選択
・ ファイルメニュー>ファイルを開く>オーディオファイルを分離し個別トラックとして開く
・ ファイルメニュー>インポート>オーディオファイルを分離し個別トラックとしてインポート
・ オーディオメニュー>オーディオファイルを分離し個別トラックとしてインポート
・ ショートカットキー [S][T][E][M][S][return]
まず、対象ファイルを選択します。パスを左上部に入力するか、【選択】ボタンを押します。対応するのは、オーディオファイル(MP3、M4A、FLAC、WAVなど)、またはビデオファイル(MP4)です。現行ソングのオーディオトラックを処理したい場合は、【オーディオトラックを使用】ボタンを押します。
「処理する範囲」欄でファイルの全体を分離するか、一部だけを処理するかを選択します。ステム分離やMIDI転写には時間がかかり、標準的な3分ほどの楽曲で全体を分離すると1分前後かかります。そこで、まずは「お試し」として数秒だけを処理するのもお勧めです。
左下で、生成するステムを選択します。マスターとすべてのステムを取り入れることも、特定のステムのみを取り入れることもできます。
マスター:ステムに分離されない状態です。マスターを取り入れた際は、演奏時に個別トラックとの重なりを避けるために、自動的に消音されます。 ベース:ベースの部分です。 ドラム:ドラムやパーカッションの部分です。 ギター/ピアノ:ベースとドラム以外のリズムセクションの部分です。これにはギターやピアノだけでなく、オルガンやストリングスなども含まれます。 ボーカル:人が歌っている部分です。 残余:ほとんど無音であるか、あってもかすかな非楽器的な音の部分です。残余を含むすべてのステムを合わせると、元のファイルと一致します。 |
「MIDIに転写」欄のボタンは、ステムを生成したあとに使用できます。個々の【転写】ボタンを押すと、1つずつ転写できます。【すべてを転写】ボタンを押すと、マスターと全ステムが転写されます。(注:残余ステムはほとんど無音であるか、あってもごくわずかな非音楽的な音のみが含まれるため、転写は行われません。) 転写には、トラックごとに1分あたり約25秒かかります。例えば、3分の曲で5つのトラックを転写すると、約6分かかります。単一トラックの転写や、特定の短い範囲の転写は速く処理されます。
「オプション」欄では、さまざまなオプションを選択できます。
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新規ソングを作成する:有効にすると、ステムは新規のソングに開き、無効にする、ステムは現行ソングに開きます。(ファイルまたはオーディオメニューの「オーディオファイルを分離し個別トラックとしてインポート」を使ってダイアログを開いた場合、このオプションはオフになっています。) スタイルを無効にする:有効にすると、ソングの演奏時にスタイルによるトラックが生成されず、ステムトラックのみを聞くことができます。 (ここでスタイルを無効にしても、ツールバーに表示されるスタイル名を右クリックするか、新しいスタイルまたはソングを開くことで、有効にできます。) 最初の配置先トラック:最初のステムをどのトラックに配置するかを選択します。初期設定ではオーディオトラックになっており、2番目のステムはユーティリティ2トラック、3番目のステムはユーティリティ3トラックに配置されます。 WAVファイルを作成する:有効にすると、各ステムに対するWAVファイルが作成され、元のファイルが保存されているフォルダに保存されます。 例えば、元のファイルがSunshine-drums.wav の場合、Sunshine-bass.wav、Sunshine-drums.wav などのファイルが保存されます。 自動的にMIDIに転写する:有効にすると、OKボタンを押した際にステムが生成されるだけでなく、自動的に各ステムがMIDIに転写されます。このMIDIはステムが書き出されたオーディオトラックに追加されるほか、その下のMIDI専用トラックにも書き出され、MIDIとして再生できます。 |
準備ができたら、【OK - ステムを生成】ボタンを押します。ステム分離にかかる時間は、ファイルの長さやコンピュータの性能によって異なります。複数のCPUコアを使用するため、高性能でコア数の多いコンピュータほど、より速く処理されます。
「自動的にMIDIに転写する」のオプションが有効の場合は、OKボタンを押すと、ステムが生成され、さらにMIDI転写が行われます。
生成されたステムは個別トラックとして現行ソングに追加されます。これはミキサーウィンドウやトラックウィンドウでも確認できます。特定のトラックだけを再生して内容を分析したり、ボーカルを消音してカラオケとして利用したり、エフェクトを追加して雰囲気を変えたりと、さまざまな楽しみ方ができます。
さらに、オーディオコードウィザードでコードを自動検出したあとに、スタイルやリアルトラック、MIDIスーパートラック、ループなどの素材を使ってトラックを生成すると、同じコード進行の元で、ステムトラックと伴奏トラックを聞くことができます。
ソングを演奏する際にステムトラックと自動生成され伴奏トラックを同期させるには、現行ソングのテンポを元のオーディオファイルのテンポに合わせる必要があります。しかし、オーディオファイルは必ずしも最初から最後まで一定のテンポで録音されているとは限りません。途中でテンポが速くなったり遅くなったりすることがあります。そのような場合は、オーディオコードウィザードを使って小節線を入力し、全体のテンポを均等に整えます。
現行ソングを保存する際は、ステムトラックはソングファイルと同名のオーディオファイル(.WAV)に保存されます。例えば、ソングをSong.SGUとして保存すると、ステムトラックはSong #1.WAVやSong #2.WAVなどに保存されます。
オーディオをMIDIに転写
オーディオを解析して、音程やタイミングなどの情報をMIDIデータとして書き出すことができます。MIDIデータは、楽譜として表示したり、MIDIとして再生したりできます。オーディオファイル全体(すべての有音程楽器とドラム)をMIDIに転写することも、個別の楽器(ベース、ドラム、ギター/ピアノ、ボーカル)だけを抽出して転写することも可能です。この機能は高性能AIを使用しており、非常に自然で音楽的な結果が得られます。
例えば、お気に入りのポップ曲のオーディオファイルをMIDIに転写することで、各楽器の楽譜を作成できます。生成されたMIDIデータは、単独で再生したり、元のオーディオファイルと一緒に再生したりできます。ピアノ鍵盤やギターフレットボード上で表示される各楽器を追いながら学習できるため、学習ツールとしても非常に有効です。また、ステム分離機能と組み合わせることで、オーディオを個別のトラックに分離して利用することもできます。
これらの機能を使用するには、下記のいずれかの方法でダイアログを開きます。
・ 上部ツールバーの【AI】ボタンを押し、「オーディオをMIDIに転写」を選択
・ ファイルメニュー>ファイルを開く>オーディオをMIDIに転写
・ オーディオメニュー>オーディオをMIDIに転写インポート
・ ショートカットキー [N][O][T][E][S][return] または [S][S][1][6][return]
ダイアログが開いたら、対象となるオーディオを含むトラックと処理範囲を選択します。さらに、MIDIに転写したい楽器を選択し、転写結果の配置先トラックを指定して、OKボタンを押します。
処理元トラック:機能の対象となるオーディオデータを含むトラックを選択します。
インポート:左で選択しているトラックにオーディオファイルを取り込めます。
新規ソング:現行ソングを消去し、新規ソングにおいて機能を実行します。
全体を処理する / 一部を処理する:トラック全体を処理するか、一部を処理するかを選択します。一部を処理する場合は、その範囲の始点と長さを指定します。MIDI転写には時間がかかる場合があります。例えば標準的な3分の曲では2-3分かかります。そこで、まずは「お試し」として数秒だけ処理するのもお勧めです。
スタイル無効:スタイルを無効にすると、ソングの演奏時にトラックが自動生成されず、現在作業中のオーディオだけを聞けます。
1トラック / マスター+4トラック:特定の楽器のみ、もしくは複数の楽器の転写ができます。
MIDIに転写する:トラックのオーディオをMIDIに転写するには有効にし、転写結果の配置先トラックを指定します。
記譜形式:出力先トラックに割り当てるチャンネル、音程、楽譜表示を正しく設定するために記譜形式を選択します。
ステムに分離する:オーディオをステムに分離する(楽器ごとに分ける)には有効にし、分離結果の配置先トラックを指定します。
ステム分離プレイヤー
ステム分離プレイヤーを使うと、オーディオをステムに分離したあとにソングには取り入れず、ステムを再生できます。さらに、オーディオをMIDIに転写する機能も搭載されています。生成したMIDIデータを他のプログラムに取り込むと、楽譜表示・編集・アレンジ・学習などに活用できます。ステム分離とMIDI転写を組み合わせること、幅広い音楽制作や試行が可能です。
ステム分離プレイヤーは、以下のいずれかの方法で起動できます。
・ ツールバーの【開く】ボタンを押し、「ステム分離プレイヤーを起動」を選択
・ ファイルメニュー>ファイルを開く>ステム分離プレイヤーを起動
・ ファイルメニュー>インポート>ステム分離プレイヤーを起動
・ オーディオメニュー>ステム分離プレイヤーを起動
[注:ステム分離プレイヤーは、Band-in-a-Boxで現在選択されているトラックを借りて再生します。そのため、選択中のトラックにオーディオデータがあると、ステム分離プレイヤーは起動しません。オーディオデータのないトラックを選択してから起動してください。]
ステム分離プレイヤーが起動したら、「開く」メニュー、またはエクスプローラからのドラッグ&ドロップを使って、処理対象のファイルを開きます。次に、開始位置、処理範囲、ステムの選択などの設定を調整します。そして、【分離】ボタンを押すと、ステム分離が開始されます。分離が完了したら、消音やソロボタンを活用しながら再生できます。続いて、【転写】ボタンを押すと、すべてのステムがMIDIに変換されます。
すべてのステムの転写が完了すると、各ステムの転写結果を1つにまとめたマスター転写も自動的に生成されます。
また、「設定」メニューの「ファイルを開いたら自動的にステム分離」と「ステムに分離したら自動的にMIDIに転写」 を有効にしておくと、ファイルを開いただけで、分離から転写までの一連の処理が自動的に実行され、作業をより効率的に進めることができます。
最上のメニューバーには、以下のメニューがあります。
- 開く:オーディオファイルを参照して開くことができます。(対応形式:WAV、MP3、FLAC、OGG、WMA、M4A、MP4)
- ステム:オーディオファイルをステムに分離するオプションを選択できます。
- 転写:オーディオをMIDIに転写するオプションを選択できます。
- ライブラリ:ライブラリを管理できます。
- 設定:アプリケーションの環境設定や動作を構成します。
- 「ファイルを開いたら自動的にステムに分割」を有効にすると、ファイルを開いた直後にステム分離が自動的に開始され、作業をより効率的に進めることができます。
- 「ステムに分離したら自動的にMIDIに転写」を有効にすると、ステム分離が完了したあと、すべてのステムが自動的にMIDIへ転写されます。ファイルの読み込みからステム分離、MIDI転写までを、一連の流れとして自動で処理できます。
- 「出力」オプションでは、ステムの出力形式や、残余ステムの転写、サブフォルダの作成が可能です。
- 「ミキサーをリセット」オプションを使うと、すべてのミキサー設定を初期状態に戻せます。新しいファイルの作業を始める際に便利な機能です。
ツールバーでは、オーディオの管理やさまざまな処理に素早くアクセスできます。
- 分離:オーディオファイルを楽器ごと(ベース、ドラム、ギター/ピアノ、ボーカル、残余)に分離します。
- 転写:オーディオをMIDIに転写します。処理対象は、ステムが存在しない場合は元のオーディオファイル、ステムが存在する場合は有効なすべてのステムです。
- 開始位置:再生または処理を開始する位置を秒単位で指定できます。波形上で範囲を選択すると、自動的に更新されます。
- 処理範囲:開始位置から処理する長さを秒単位で設定できます。波形上で範囲を選択すると、自動的に更新されます。
- 波形:オーディオファイルの正確な時間を視覚的に確認できます。波形上をクリック&ドラッグすることで、特定の範囲を選択できます。選択すると、「開始位置」と「処理範囲」が自動的に更新され、必要な部分だけを処理できます。
ツールバーのすぐ下の欄では、再生・停止・一時停止・繰り返しといった標準的な再生コントロールに加えて、オーディオファイル内の位置を移動できる進行バーが表示されます。この欄を使うことで、再生を操作しながら、現在の再生位置をリアルタイムで確認できます。
トラックパネルには、オーディオファイルの保存先に加えて、元のファイルおよびそれぞれのステムに対する転写、消音、ソロ、ボリューム調整のコントロールが表示されます。再生操作、ステムの選択、トラックごとの設定にすばやくアクセスできるようになっています。また、トラックごとに用意された転写ボタン(8分音符アイコン)をクリックすると、選択したトラックがMIDIに転写されます。処理が完了すると、ボタンは青色で表示され、任意の場所にドラッグ&ドロップしてMIDIファイルとして書き出すことができます。
ライブラリパネルには、今までに開いたすべてのファイルが一覧表示されいつでも簡単に呼び出せます。ファイルをライブラリに追加するには、ライブラリメニューを使用するか、エクスプローラからファイルをライブラリパネルにドラッグ&ドロップします。複数の同時追加にも対応しています。
オーディオを録音
任意のトラックに歌や楽器の演奏を録音できます。
上部ツールバーの【録音】ボタン を押すと、ダイアログが開きます。
【サウンドコントロール (装置選択/レベル調整)】ボタンを押すとMacのシステム環境設定>サウンドが開き、録音装置を選択できます。
録音装置を選択したら、VUメーターで入力状況を確認します。マイクに向かって声を出したり楽器を弾いたりすると、「入力」のメーターが反応します。これを緑に保つようにします。赤は過入力状態です。「Clip」まで届くと、音が歪んだり割れたりするため注意が必要です。
そして、オーディオの録音ダイアログで録音開始位置や録音先トラックなどを選択します。オーディオだけでなくMIDIも録音する(例えばMIDIピアノを弾きながら歌う)場合は、MIDIの録音先トラックを選択します。「パンチイン録音」オプションを活用して、指定範囲に録音することもできます。録音先トラックに一度録音していて、さらに録音(多重録音)したければ、「既存のオーディオに重ねて録音する」を有効にします。このオプションは録音終了時にも選択できるため、この時点で決めなくても問題ありません。
準備ができたら、【録音】ボタンを押します。奏が流れてくるので、歌ったり楽器を弾いたりします。
ツールバーの【停止】ボタンか[esc]キーを押すと、録音が終了します。録音終了を告げるダイアログで【録音を採用する】ボタンを押すと、録音が確定します。【録音をやり直す】ボタンを押すと、録音をやり直せます。オプションで、ファーストコーラスに録音したオーディオを全コーラスにコピーしたり、既にオーディオが存在する場合はそれに重ねたりすることが可能です。
録音を採用し、ツールバーの【演奏】ボタンを押すと、録音したオーディオが伴奏トラックと共に流れてきます。試聴し、録音内容に満足できなければ、編集メニューの「元に戻す」を使って却下できます。
[注:録音されたトラックは、ソングファイルでなく、オーディオファイルに保存されます。例えば、オーディオトラックに録音して、ソングをSong.MGUとして保存すると、オーディオトラックはSong.WAVに保存されます。次回 Song.MGUを開いた際には、Song.WAVがオーディオトラックに読み込まれます。これは、ソングファイルにはコードや曲の構成などが保存されても、サイズが大きいオーディオデータは保存されないためです。また、ソングファイルとオーディオファイルが同じフォルダに保存されていない場合、ソングファイルを開いてもオーディオファイルは読み込まれません。片方だけを他の場所に移動しないよう注意してください。]
オーディオ入力モニター
外部からのオーディオ入力をリアルタイムで確認できます。
この機能を使用するには、任意のトラックで外部オーディオ入力を受信できる状態にします。まず、横ツールバー上部でトラックを選択し、その右にある[+]ボタンのメニューから「オーディオ入力をモニター(トラックをアーム)」を有効にします。あるいは、ミキサーウィンドウまたはトラックウィンドウのVUメーターを右クリックし、メニューの「トラックをアーム」を有効にします。VUメーターの右クリックメニューには、オーディオ入力を選択するコマンドもあります。例えば、お使いのオーディオインターフェイスに2つの入力端子があり、右の入力端子に接続したマイクを使って入力したければ、「モノラル右からステレオ」を有効にします。
トラックがアームされると、VUメーターが鮮やかな青で囲まれます。これで、そのトラックではオーディオの入力を確認でき、ライブでエフェクトをかけることもできます。ミキサーウィンドウのプラグイン画面で一番左の列を右クリックし、メニューの「プラグインを選択」を使ってダイアログを開き、エフェクトを選択したあと、マイクに向かって歌ったり楽器を弾いたりすると、エフェクトがかかった歌声や楽器が聞こえます。
合成歌声を作成
メロディーに付けた音符単位歌詞に基づいて合成歌声を作成ができます。
これは、インターネット上のフリーの歌声合成システムSinsyの技術を使います。完全自動で実行するか、Band-in-a-Box が作成する楽譜ファイル(XML)をSinsyのウェブサイトwww.sinsy.jpにアップロードします。特に理由がない限り、完全自動をお勧めします。
この機能を使うには、メロディートラックに音符と歌詞(日本語または英語)が必要です。日本語の歌詞はひらがなかカタカナで発音通りに入力します。例えば「こんにちは」でなく「こんにちわ」と入力します。英語の歌詞は半角のアルファベットで入力します。
ダイアログが開いたら、歌詞の言語とボーカリストを選択し、必要に応じて、声質の変更、ビブラートのかかり具合やピッチの調整を行います。歌詞が付いていない音にも歌声を合成したい場合は、「歌詞のない所ではこの音節で歌う」を有効にし、音節を入力します。例えば、日本語では「ラ」と入力すると、「ラ、ラ、ラ~」と歌われます。英語では「la」などを入力するとよいでしょう。
【OK】ボタンを押すと、歌声合成が開始されます。完成までの時間は、ソングの長さやサーバーの混雑状況によって変わります。合成中も、他の操作を行うことが可能です。
Sinsyのサイトがダウンしている、または混雑している場合は、歌声を合成できません。その場合は時間をおいて再実行してください。
歌声の合成が完了すると、オーディオファイルをインポートするためのダイアログが表示されます。宛先トラックを選択し、【OK】ボタンを押します。
ツールバーの【演奏】ボタンを押すと、合成された歌声を再生できます。
合成された歌声にはハーモニーを生成することも可能です。
オーディオの編集 (オーディオ編集ウィンドウ)
オーディオ編集ウィンドウでは、トラック内のオーディオデータが波形で表示されます。指定範囲の繰り返し再生やデータの編集などが可能です。
オーディオ編集ウィンドウは、横ツールバーにある【オーディオ】ボタンを使って開閉できます。
・ ボタンをクリックすると、埋め込み式で開きます。
・ control+クリックすると、浮動式で開きます。
・ shift+クリックすると、埋め込み式で表示中の他のウィンドウの下に追加されます。
オーディオがステレオの場合は波形が上下に2本表示されます。左チャンネルが上に、右チャンネルが下に表示されます。
波形の上のルーラーでは、全高の縦線が小節の区切りを示し、短い縦線が拍の区切りを示します。さらに、小節番号、拍、コーラス、パートマーカー、コードが表示されます。
ウィンドウの右側には、デシベル(dB)単位の目盛りが表示されます。
ウィンドウ右下の【-】[+】ボタンを使って、横方向にズームイン/アウトできます。マウスホイールによるズーム操作も可能です。
任意の範囲はクリック&ドラッグすることで選択できます。広範囲を選択するには、最初の位置をクリックしたあと、最後の位置を[shift]キーを押しながらクリックします。選択範囲を拡大または縮小するには、[shift]キーを押しながら新しい境界位置をクリックします。選択範囲は、【範囲を繰り返し再生】ボタンを使って再生できます。
特定範囲を伸縮できます。これは、拍位置をクオンタイズしたり録音ミスを修正したりするのに役立ちます。まず、範囲を選択し、[command]キーを押しながらクリックしてそのままドラッグします。その際に、選択範囲内をクリックし、同じ範囲内の別の位置へドラッグすると、選択範囲が2つに分かれて伸縮します。(一方が長くなり、もう一方が短くなります。) 選択範囲の外側をクリックし、範囲内へドラッグすると、選択範囲が短くなります。選択範囲内をクリックし、範囲の外側へドラッグすると、選択範囲が長くなります。
このウィンドウには4つのモード (標準、ボリュームオートメーション、オーディオコードウィザード、ユーザートラック) があります。標準モードでは、通常のオーディオ編集を行います。ボリュームオートメーションモードでは、フェード、クレッシェンド、消音など、各トラックのボリュームを細かく制御できます。オーディオコードウィザードモードでは、小節線の位置を決めて、コードを検出します。ユーザートラックでは、ユーザートラック用のファイルを作成するために、小節線の位置決めや編集を行います。
ツールバーの【全体を表示】は、トラック全体を表示するよう、可能な限り横方向にズームアウトします。
【サンプル】は、最も細かいレベルまでズームインします。このレベルでは、サンプルポイント間の補間が表示されます。ここでは、デジタル信号をアナログ信号に変換した際の音の再現を示す帯域制限補間が使用されます。
【吸着】を有効にすると、波形上をクリック&ドラッグする際に、範囲が16分音符(スウィングでは三連符)単位に吸着しながら選択されます。
【範囲を繰り返し再生】は、選択した範囲を何度も再生します。
【全体を選択】は、トラック全体を選択します。これは、オーディオプラグインを適用する際に便利です。
【編集】ボタンを押すと、編集コマンドのメニューが開きます。(注:これらのコマンドは、範囲が選択されている場合はその範囲に、選択されていない場合はトラック全体に適用されます。)
ステムを抽出:お手持ちのステム分割アプリケーションを使って選択範囲からステムを抽出します。ベースやドラムの楽器やボーカルをユーティリティトラックに別々に抽出することができます。
生成:リアルトラックを生成します。
設定:オーディオ編集ウィンドウとトラックウィンドウの表示やオプションを設定するダイアログを開きます。
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ショートカットキー
[home] カーソルをトラックの最初に移動します。
[end] カーソルをトラックの終わりに移動します。
[shift]+[home] 選択範囲の左のカーソルをトラックの最初に移動します。
[shift]+[end] 選択範囲の右のカーソルをトラックの終わりに移動します。
[command]+[A] トラック全体を選択します。
[command]+[C] 選択範囲のデータをコピーします。
[command]+[X] 選択範囲のデータを切り取ります。
[command]+[V] クリップボードにコピーしたデータを現行位置に貼り付けます。宛先のデータは上書きされます。
[command]+[shift]+[V] クリップボードにコピーしたデータを現行位置に貼り付け、宛先のデータと併合させます。
[delete] 選択範囲のデータを消去します。
[shift]+[delete] 選択範囲のデータを削除します。
ボリュームオートメーション
ボリュームオートメーション機能を使うと、フェードやクレッシェンドを適用しながら、ボリュームを細かく調整できます。
Band-in-a-Box/Songs and Lessons/Artist Performance Setsのフォルダには、さまざまなジャンルで活躍する実力派アーティストたちの歌声を収録したソングがたくさん保存されています。(注:EverythingPAKのみに付属) その中のEmmaline 100 country male C _goldrsh.MGUを使って、ボリュームオートメーション機能を説明します。
このソングには、リードボーカルとバックボーカルの両方が収録されており、どちらも完成度の高い歌唱が含まれています。しかし、再生してみると、バックボーカルのボリュームがやや大きく感じられます。
オーディオ編集ウィンドウを開き、バックボーカルのトラックを見ると、第21~27小節では、前半のボリュームが後半のボリュームより少し大きいのが分かります。ボリュームをミキサーウィンドウで調整すると、前半と後半の両方が変更されてしまいます。しかし、ボリュームオートメーションを使うと、細かく調整できます。
オーディオ編集ウィンドウをボリュームオートメーションモードに切り替えると、トラック上に青い線が表示されます。この線上の任意の位置をクリックすると、結節点が追加されます。これが音量調整の基点として機能します。結節点をいくつか追加したあとにそれぞれを上下にドラッグすると、それに伴って青い線が移動します。青い線の位置は、その時点でのボリュームの変化量を表します。結節点の位置によって、最初は静かにそして徐々にボリュームを戻せます。これで、前半と後半のボリュームの釣合いがよくなります。
この状態でソングを再生すると、バックボーカルのボリュームが前半と後半で自然に整えられているのを確認できます。
オーディオコードウィザード
オーディオコードウィザードを使うと、オーディオファイルからコードを検出できます。
オーディオコードウィザードは (WAV、M4A、MP3など)を解析し、コードやテンポ、小節位置を検出します。 お気に入りの楽曲のコードをソングに取り入れたあと、伴奏を自動生成したり、メロディーを追加したりして、音楽制作を楽しめます。
オーディオファイルを開いたら、横ツールバーにある【ACW】ボタンを押すか、オーディオメニュー>オーディオコードウィザード を選択します。
ショートカットキーは [S][S][1][4][return]です。
オーディオコードウィザードを起動すると、専用のウィンドウ構成が用意されます。コードシートが上に、オーディオ編集ウィンドウが下に表示されます。
起動して最初にすべきことは、オーディオファイル内の小節線を位置付けることです。小節線を正確に位置付けることで、コードが正確に検出され、オーディオファイルが伴奏トラックと同期再生されます。小節線の位置付けは、【小節線を入力】ボタンか[L]キーを使って行います。オーディオファイルを再生し、現行位置を示す赤い線が各小節の頭だと思われる所に来たら、【小節線を入力】ボタンか[L]キーを押します。
小節線を入力し始めると、オーディオファイルの第1小節のテンポがソングのテンポとして自動的に設定されます。
オーディオファイルの第1小節のテンポが設定されると、リードインの部分が見えるよう、第1小節の位置が自動的に調整されます。
小節線を入力すると、演奏時にオーディオファイルが伴奏トラックと同期再生されるよう、コードシートにテンポマップが作成されます。
小節線の入力後に第1小節か第2小節を調整したことで第1小節のテンポが変更した場合、ソングのテンポも自動的に変更されます。
「小節線を自動入力」のオプションを有効にしておくと、ユーザーが入力した小節線から計算したテンポに基づいて、残りの小節線が自動的に入力されます。これはユーザーが第1小節と第2小節を入力したあとに実行されます。初期設定では、ユーザーが入力した小節線は紫、自動入力された小節線は水色で表示されます。
【小節線を入力/削除】ボタンを押すと、テンポに基づいて残りの小節線を入力したり、すべての小節線を削除したりできます。
一度入力した小節線はマウスで動かすこともできます。各小節線の右下に表示されるサムネイルをクリックし、左右に動かします。自動入力された小節線を動かすと、ユーザーが入力した小節線とみなされ、水色の線が紫に変わります。
サムネイルを右クリックすると、小節線のタイプ(ユーザー入力か自動入力)を変更したり、その小節の拍数を変更したりできます。メニューにはさらに、その小節の拍数と次の小節線の位置を計算した結果のその小節のテンポも表示されます。
「コードを自動検出」が有効の場合、小節線を入力したり移動したりする度にオーディオファイルが分析され、コードが検出されます。このオプションが有効の際は普通、【コードを検出】ボタンを押す必要はありませんが、もし、コードシートでのコードの書き換えや削除などのあとにコードの検出が必要になったらボタンを押して再検出します。
「MIDIに転写」が有効の場合、オーディオファイルの分析がMIDIデータに転写され、同トラックに書き出されます。書き出されたMIDIデータはピアノロールウィンドウやノーテーションウィンドウで表示できます。(注:この機能は、音を8分音符単位で拾い集めたスナップショット方式によるものであり、オーディオデータを完全にMIDIデータに置き換えるものではありません。)
【テンポを均等にする】ボタンは、一定のテンポで録音されていないオーディオファイルを一定のテンポに整えます。
【設定】ボタンを押すと、ダイアログが開き、コード検出をカスタマイズできます。
【テンポを均等にする】ボタンは一定のテンポで録音されていないオーディオファイルを一定のテンポに整えます。
【設定】ボタンを押すと、ダイアログが開き、コード検出をカスタマイズできます。
ソングのキー: 例えばGにするとウィザードはGのキー上でのコードを探します。 |
オーディオハーモニーの生成・音程の補正
オーディオにハーモニー(和声)を加えたり、録音時にずれてしまった音程を補正したりできます。
オーディオまたはハーモニーのメニューから「オーディオハーモニーを生成・音程を補正」を選択すると、オーディオ編集ウィンドウが開き、「オーディオハーモニーの生成・音程の補正」ダイアログが表示されます。
まず、ハーモニーの基準を3つの中から選択します。
「コード」は、ソングに入力したコードと、指定するハーモニーのタイプに基づいてハーモニーを生成します。「ハーモニーのタイプ」としてインテリジェントモードを選択した場合は、生成するハーモニーボイスの数と、その内いくつを元のボイスの上に生成するかも指定します。インテリジェントモード以外の場合はボイスの数は決まっています。さらに、「メロディーダブ」のオプションを使って、元のボイスをダブるハーモニーボイス(ユニゾン、1オクターブ上、1オクターブ下)を生成することもできます。さらに、「デュエットボイシング」では、二声ハーモニー(元のボイス+ハーモニーボイス一つ)に対して、ハーモニーボイスを元のボイスの3度上か下、6度上か下、3度上か下と6度上か下の組み合わせにすることができます。(上か下は「元のボイスの上のハーモニーボイス」によって左右されます。)(注:「ハーモニーのタイプ」の選択肢に楽器名が表示される場合がありますが、楽器はMIDIのメロディートラックまたはソロトラックを和声で演奏する際に適用されます。オーディオハーモニーを生成する際は適用されません。ハーモニーの仕方とボイス数だけが適用されます。) 「MIDI」は、該当トラックのMIDIデータに基づいてハーモニーを生成します。生成するハーモニーボイスの数は4つまで選択できます。 「キー」は、ソングのキーに基づいてオーディオを補正します。いわば音痴お助け機能です。 |
ハーモニーの基準やその他のオプションを選択したら、ハーモニー生成やMIDI転写の対象となるトラックを「生成元トラック」の欄で選択します。
「別々のトラックに生成する」が有効の場合、ハーモニーは生成元とは別のトラックに書き出され、無効の場合は、生成元トラックに書き出されます。 生成元トラックに書き出す場合は、機能を実行する前に各々のボイスの「ボリューム」と「パン」を調整できます。別のトラックに書き出す場合は機能の実行後にミキサーウィンドウで各ボイスのボリュームやパン、リバーブ、トーンを調整できます。 「転写」が有効の場合、ハーモニーの生成に加え、オーディオデータがMIDIデータに転写されます。この機能は歌声や単音楽器(トランペットなど)に対して働きます。 |
[OK]ボタンを押すと、ハーモニーが生成されます。
